産業廃棄物処理施設見学会
                                          平成17年5月31日
私達が捨てているゴミがどのように処理されているのか知るために、
山岸地区福祉推進会主催の盛岡市の産業廃棄物施設見学会に参加してみました。
  総勢17名、せきれい号に乗って山岸活動センターを出発。
  雨が降り出しそうな曇り空での出発でしたが、
  帰る頃にはすっかり本降りとなってしまいました。
       リサイクル事業所(玉山村)
  岩洞ダムに行く途中にある標識から
  左に曲がって大分奥に入った
  岩手山が真正面に見える所にありました。
  ここにはリサイクルごみと不燃ごみが運ばれてきます。
盛岡市は明治22年に誕生して10年後にごみ収集を開始したそうです。荷車、馬車で始まった収集も昭和10年にトラックが導入され、30年から機械車が導入されたそうです。始めた時は3万人分だったごみの処理も人口に比例して増え続け、
ここでは現在旧盛岡市の24万人分を処理しており、年間44億円の費用がかかっているそうです。
破砕施設(粗大ごみや不燃ごみを処理分別し、破砕する施設)
ベルトコンベアーで運ばれるごみの
中から売れる物を手でより分ける。
ベルトコンベアーで
粉砕機に入っていく。
燃やせる物は分別して
クリーンセンターに運ぶ。
分別施設(ガラス、缶、ペットボトルをそれぞれ分別処理する施設)
ガラス瓶がリフト車で
ベルトコンベアーに乗せられる。
そのまま使えるビンが取られる。 使えるビンは色別に分けられる。
壊れたビンは色別に、中身の入ったビン等は手で取り除く。 缶やペットボトルは潰して成形する
ガラスは関東の工場でガラスに再生。ペットボトルは関東の工場で作業服やスポーツウエアーに再生。缶類も再生される。
左はクリーンセンターから出た灰や粉砕された不燃ごみでできた山。今は粉砕して捨てていますが、以前はそのまま捨てていました。
下のクレーン車が動いている所は以前に埋めた所を汚染防止の
ため全部掘って下にシートを敷き、埋め戻す作業をしている所。
最終的には側の池に岩魚が上ってくるようにするそうです。
盛岡市クリーンセンター
旧盛岡市域の家庭や事業所等から出される
燃やせるごみを焼却処理する中間処理施設。
         施設のしくみの模型
 受入供給施設(ごみを収集車ごと計量ごみ投入扉
 から投入
クレーンで焼却炉へ投入
 燃焼設備(燃焼炉
 燃焼ガス冷却設備(燃焼ガスの廃熱を利用して
 蒸気をつくるボイラ

 排ガス処理設備(排ガス中に薬剤を噴霧する反応塔
 →排ガス中の細かいばいじんを除去するバグフィルタ
 煙突
 発電設備(蒸気タービン発電機で発電し、
 施設内で利用し余剰電力は電力会社へ売電

 余熱利用施設(施設内の給湯、冷暖房に利用する
 ほか、熱をゆぴあすへ供給
 盛岡市余熱利用健康増進センター ゆぴあす
ごみを焼却した際に発生するエネルギーを利用
した施設で、クリーンセンターから送られた熱を、
プールや浴室の水をあたためる熱源として
利用するほかに施設内の空調・給湯・冷暖房・
床暖房・融雪にも熱を利用しているそうです。
冷暖房完備の立派な施設の
外観と施設内容。
プール
流水・競泳・スラローム・幼児用と各種
アリーナ
別に軽運動室もある
休憩室
別に会議室もある
敷地内には関連施設として多目的広場・テニスコート・ゲートボール場・散策路もあり無料で開放。
同行した赤ちゃん連れのお母さんが「リサイクル事業所とクリーンセンターはどちらも市の施設なのにどうして
こんなに違うんですか」と質問していましたが、いくら予算がないとはいえ暖房もなく悪臭の中で働く
リサイクル事業所と冷暖房完備の近代的な施設のクリーンセンターの違いには驚かされました。
盛岡市のごみの分別は7〜8種類と他の市町村に比べてゆるやかなものです。
私達にできることはなるべく
ごみを出さないような買物をすることと、分別を守ることです。せめてそれ位は協力しなければと思いました。